中日は2020年シーズン、8年振りのAクラス、3位というまずまずの成績でしたが、他チームから大きく劣っていた点がありました。前回の【方策①本塁打編】でもお伝えしましたが、それは「得点力」です。中日の弱点です。セリーグ最下位どころか12球団最下位です。その弱点の中身は次の3点でした。
- 本塁打の少なさ
- 盗塁の少なさ
- 代打陣の弱さ
今回は【方策③代打編】として代打に焦点を当ててみたいと思います。
【方策①本塁打編】【方策②代打編】の記事はこちら↓↓↓↓
2020年シーズン 中日のチーム代打成績はセリーグ3位
そして代打陣の弱さ。チームの代打成績は打率.221でセリーグでは3位です。そんなに悪くないように見えます。1位が広島で.275、2位横浜DeNA.227、4位阪神.216、5位ヤクルト.208、6位巨人.186です。首位巨人が最下位というイメージありませんが最下位なんですね。
一見中日は良さそうに見えますが、これを出塁率で見てみると.276でセリーグ5位です。1位広島.354、2位阪神.322、3位横浜DeNA.309、4位ヤクルト.285、6位巨人.261という順になります。
2020年シーズン セリーグ各球団の代打での最多打数選手の成績
さらに各チームで一番代打の打数が多い選手での打率順位を見てみると、次の表の様になります。
順位 | チーム名 | 選手名 | 打率 | 出塁率 | 打席 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四球 |
1位 | 広島 | 長野 久義 | .440 | .548 | 31 | 25 | 11 | 1 | 8 | 6 |
2位 | 阪神 | 原口 文仁 | .300 | .400 | 35 | 30 | 9 | 1 | 9 | 4 |
3位 | 巨人 | 石川 慎吾 | .257 | .297 | 37 | 35 | 9 | 2 | 7 | 2 |
4位 | 横浜DeNA | 乙坂 智 | .212 | .381 | 42 | 33 | 7 | 1 | 5 | 9 |
5位 | 中日 | 井領 雅貴 | .200 | .250 | 48 | 45 | 9 | 0 | 5 | 3 |
6位 | ヤクルト | 荒木 貴裕 | .159 | .229 | 50 | 44 | 7 | 1 | 6 | 4 |
この表を見ると、1位広島の長野選手は断トツでよい成績を上げてます。2位阪神の原口選手も打率3割と好成績です。中日の井領選手はやはり打率、出塁率共にもの足りません。やはり代打のテコ入れは必要ですね。
2020年シーズン 中日選手の代打成績
2020年シーズンの中日の代打個人成績は以下の通りです。順位は打数の多い順になっております。
順位 | 選手名 | 打率 | 打数 | 安打 |
1位 | 井領 雅貴 | .200 | 45 | 9 |
2位 | 堂上 直倫 | .233 | 30 | 7 |
3位 | 溝脇 隼人 | .176 | 17 | 3 |
4位 | 石垣 雅海 | .200 | 15 | 3 |
5位 | A.マルティネス | .333 | 12 | 4 |
6位 | 遠藤 一星 | .273 | 11 | 3 |
7位 | 郡司 裕也 | .091 | 11 | 1 |
8位 | 福田 永将 | .000 | 8 | 0 |
9位 | 渡辺 勝 | .286 | 7 | 2 |
10位 | 木下 拓哉 | .500 | 6 | 3 |
2020年は井領選手が代打1番手という位置づけでしたが、この結果は物足りません。かといって他に吐出して良い選手もおりませんが、A・マルティネス選手、木下選手が少ない打席でも良い成績を残しております。10位以内に入っておりませんが、平田選手も5打数2安打、打率.400と好成績を残しております。これら3選手は右打者なので、左となると渡辺選手か遠藤選手がまずまずの成績を残しております。
また、福田選手は代打で全くヒットを打てませんでした。一発の魅力がある選手ですが、代打の一振りには向いてないかもしれません。2021年シーズンはケガなく奮起してもらいたいですね。
新加入 福留選手の過去5年間の打撃成績
中日に復帰した福留選手。中日からは左の代打での活躍を期待され獲得した様です。本人はレギュラーを目指す、と鼻息は荒いです。是非活躍して欲しいですが、2021年4月26日には44歳になります。果たして活躍できるのでしょうか。
まず、阪神での過去5年の成績を見てみましょう。
年 | 打率 | 出塁率 | 打席 | 打数 | 安打 | 本塁打 | 打点 | 四球 |
2016 | .311 | .392 | 523 | 453 | 141 | 11 | 59 | 61 |
2017 | .263 | .373 | 526 | 441 | 116 | 18 | 79 | 77 |
2018 | .280 | .389 | 499 | 414 | 116 | 14 | 72 | 73 |
2019 | .256 | .347 | 403 | 348 | 89 | 10 | 47 | 49 |
2020 | .154 | .250 | 92 | 78 | 12 | 1 | 12 | 11 |
2018年まではレギュラーで5、6番の打順でも問題ない様な成績を残しておりますが、2019、2020年と成績を大きく落としております。
また、2020年の代打成績だけを見ると打率.105、19打数、2安打、本塁打0、四球7で、セリーグの代打での打率順位は30位です。但し出塁率は.333と悪くありません。
福留選手の「顔」で四球を取る確率は、他の選手より高そうですが、正直あまり期待できないと思います。
2021年シーズン 左右の代打の切り札は?
今までの内容も踏まえ、2021年シーズンの代打の切り札は左右で誰にすればよいのでしょうか。
まず左ですが、ここは苦しいですね・・・。苦しかったゆえに福留選手を獲得したのだと思いますが、移籍してどこまで成績を盛り返せるかは未知数です。しかし、当初は余程調子が悪くない限り、福留選手が左の代打の切り札として出てくるでしょう。相手投手へのプレッシャーは井領選手などよりは強いと思います。
福留選手以外では、先発で出ていない時は岡林選手か根尾選手を使って欲しいです。足も速いので出塁、盗塁と得点のチャンスを広げられます。若手にどんどんチャンスを与えてあげて欲しいです。
もし先発で出ていなければ新外国人のガーバー選手という機会もあると思いますが、この選手は出来るだけ先発で使って活躍して欲しいです。
それ以外では渡辺選手、遠藤選手、井領選手辺りが起用されると思います。
次に右の代打ですが、ここは選択肢が多いと思います。外野の先発で出ていなければ平田選手、福田選手、捕手で先発でなければA・マルティネス選手、木下選手が良いと思います。そして、期待枠としては石川 昂選手、石垣選手です。二塁にこれらの若手選手を先発で使って、阿部選手を代打、というパターンも良いと思います。
いずれにしても2021年優勝を狙うのであれば、若手の活躍は必須だと思います。代打に限らず、先発でも岡林選手、根尾選手、石川 昂選手、石垣選手ら若手を積極的に使って欲しいと思います。
まとめ
中日ドラゴンズの2021年優勝のカギは得点力アップで今回は方策③として代打を強化する方法を考えてみましたがいかがだったでしょうか。
新たに超ベテランの福留選手を獲得しました。福留選手がどこまで成績を盛り返せるかが、まず中日の代打強化のカギになります。
そして、若手野手を先発でも、代打でも積極的に起用し、現レギュラー陣も奮起しすれば、代打成績も自然と上がると思います。
2021年シーズンの代打強化は福留選手の調子と若手積極起用がカギになると思います。
最後までご覧いただきましてありがとうございました。
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